『ブラックリリィと白百合ちゃん1』峰百合学園の礼拝堂を文化遺産に推薦したい。

百合漫画

島の廃校に伴い、母親がかつて通っていた高校に編入する優凛。
しかし、現在の峰百合学園は百合のパラダイスと化していた。
そこで出会うリリィといきなり恋人に!?
鳳 まひろ先生による、百合の香りかぐわしい学園生活はじまりです。

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まずは優凛が出会うリリィと桜のファーストインパクトがスゴイ。
廊下にいる生徒に、
次の犠牲者とか意味深な事を優凛が言われたから
リリィは女の子を取っ替え引っ替えペットに堕としていく
暴君娘なのでは!?と思ってしまった。
扉を開けた優凛とリリィの初対面は、是非キミのその眼で確認して欲しい(何

しかし、暴君かと思われたリリィは少し読み進めると印象が変わる。
リリィはカッコイイし、桜がペットになるのもわかり手。
いじめられていた桜に対して、言われるがままに牛乳を掛けたかと思えば
上級生に掛けるいじめている上級生に対しても牛乳をお見舞いする。

そして最後には自分も牛乳を被るという粋な行動。
加害者側も被害者側も自ら体験してみて
「この程度で傷付く人間も喜ぶ人間も大したことない」という結論の説得力。

こうしていじめ連中はリリィのヤバさに気圧され撤退していった。
「守る」ではなく「救う」
それが不器用なリリィの生き様。

恐らく理事長になったのはこの後だろうけど
もう理事長のペットである桜がいじめられる事は無くなっただろう。
まさに桜からすれば救世主と言っても過言ではない。

あまりにも百合百合天国すぎて気にしてなかったけど
編入してきた優凛が思ったように
理事長として学園をめちゃくちゃにしてと思ってる層も一定数はいるはず。

傍若無人に好き放題していると、リリィの事を誤解していた優凛は
友達になろうと申し出る。

「いやよ」
無情なるお琴割どうすれば自分の話を聞いてくれるのかという問に
恋人の話ならベッドの上で聞いてみたいかもと冗談めかして言うリリィ。

「だったら私が!貴女の恋人になる!」

それに対して海賊王になるばりに宣言してしまう優凛。

時間を掛けてお友達に…言った直後に冷静になって焦る優凛。
そんな彼女を「ふぅん?」と見定めるように見つめるリリィ。
優凛は大丈夫…断られるから時間を掛けてお友達にと考えていたら…

恋人になりましょうやったーOKされました。おめでとう
ある意味でこの金や権力目当てでない勢いと、断られる事を望んだ事が
リリィのお眼鏡に適ったんでしょうね。

普通…普通って何だろう?

一見こってり濃厚な百合描写に目を惹きがちですが
本作は各キャラクターの立場や考え方の違いなどもキッチリ描かれています。

もう少し私の歩幅で歩かせて優凛の恋人になったものの、リリィに触れ合いに慣れない所。
周りの優しさに甘えて、偽善的な考えを持ち合わせる所。
屠畜に関して食べるけど可哀想と思う気持ち。
これら全て、ある意味で思春期の子供らしい人間味を感じる。
「普通」という考えに縛られている所もとてもわかる。

自分も知人、友人ほど何故か共感できない趣味嗜好の持ち主ばかりなので
カルチャーショック受けた経験がありますから。たぶんお互いに…

でもそれは「普通」と呼ばれる道から外れた異常な道ではなくて
ただ単に自分の中の狭い視点に縛られたら、他の道が見えないだけなんですよね。
リリィの所に行くには道を外れないといけない優凛好きよ

こうした気付きが少女を成長させるのです。

登場人物のクセがすごい!

理事長でヤリたい放題のリリィ。
リリィのペットである桜。
生徒を懺悔室で調教する生徒会長。
礼拝堂で百合百合している生徒達。

学園に漂う百合の香りが濃厚です…

リリィや生徒会長は読み進める度に
第一印象で感じたヒール役からの印象が変わっていきますね。
実はこの2人…表と裏から学園の百合百合化を推し進めているのでは(何

リリィはいざ優凛と一線を超えようとした時に
どうして良いかわからなくなるリリィ可愛い。
どのようにすればよろしいのでしょうか
あらゆる部分を触れ合いたい。
私が一番したかったことは…そんな中でリリィが一番したかった事は…くちづけでした。
oh~ピュアガール。

優凛が貴女の恋人になるって勢いで言ったのも
リリィがそれに応えたのも、きっとプリキュアのような運命力の導きってヤツです。
人が結ばれるのってのは理屈じゃないんだ。

濃厚な百合の絡みの中にピュアがある。
それが「ブラックリリィと白百合ちゃん」なんですねぇ!

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