『天使のパラフィリア』王道×王道で生まれた新たなる百合の王道。

『天使のパラフィリア』王道×王道で生まれた新たなる百合の王道。 同人誌

サークル春待氷柱さんの市町村先生による
R18学園熱血王道異能バトルアクション百合漫画。
この全要素が48ページにちゃんと詰まってます。スゴイ

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アフロディジアという能力を持った美少女がいる世界。
そこでは学園が魔力の強度をランク分けして能力名を授けるという。

無能力のランクFである主人公、天司 愛乃(あまのつかさ よしの)
彼女は名門のイシュタル女子学園に入学し、代表選抜戦を勝ち抜き
世界で一番美しい格闘スポーツの全国大会への出場を果たす。
すべては行方不明の姉に会うという目的を果たすために…

という感じで、本作はまさに王道の熱血学園異能バトルモノのお話です。

大会は能力で生み出した物以外は道具や薬の使用禁止で
相手の責めに抵抗したり、避けてはいけないノーガード戦法で行われる。
時間は無制限かつ、棄権や降参も不可。
一対一の真剣勝負で、相手の魔力が枯渇するか失神するかでしか決着が付かない。

天使のパラフィリアここがスゴイ

まずは表紙の女の子2人に注目して下さい。表紙の双子右が主人公である妹の愛乃、左の黒髪が双子の姉である詩乃です。
姉の手を取る妹、良いですね。
ピュアなイノセントラブが展開されるのでは?という予感がしてきます。

そんな表紙とE-RO-E-ROな中身のギャップが何か面白い。
あまりにもエイチな必殺技で真面目に、にゃんにゃんバトルをしているので
逆に何だコレは?!と脳の処理が一瞬停止する。
これがOPAI4000オーバーの力…???

天司流こそ最強

無能力者しか生まれない血筋の天司家は、己の身一つを武器とする天司流を使う。
愛乃は古武術である天司流の二十六代目当主。
鍛え抜かれたそのテクニックの前に相手は為す術も無い。

天司流は幼少の頃より数々の責め苦を受け、耐性を強化する修行が施されている模様。
まるで訓練の一環で日常的に電気を浴びていたキルアみたいな。

魔装では減殺できない古武術と、魔装を凌駕する素の耐久力。
これらを兼ね備えた天司流の前に敵はいない。

畳み掛ける王道の展開

ルームメイトが学園1位のツンデレ能力者、黄金 雫(おうがね しずく)
勘違いでいきなり戦いを仕掛けてくるも返り討ちに遭う噛ませ。
毎晩特訓してあげる!愛乃のすごテクが忘れられず
無様に負けないよう、特訓してあげると言い出すツンデレ。
毎晩負けていくスタイル。

決勝戦でアンタを倒してみせるわこの「全国大会の決勝でアンタを倒してみせる」って
すごく王道のライバルっぽい。
でも、いつもベッドで負けているのに勝つ自信は一体どこからくるのか。

予想通り雫は前年度の優勝者に負けるという、決勝で会おうぜが果たされない王道展開。
更に雫を負かした前年度の優勝者も、超新星にあっさり負けるというかませの王道。

運命の決勝戦試合開始!そして決勝の相手が血の繋がった相手というこれも王道。
天司家で能力を持って生まれた故に、追放された姉は天司家を憎んでいる。

姉の美津貝 詩乃(みつがい しの)
最強のコピー能力者である彼女は、本来1人1能力である異能を
複数同時に使いこなす事ができる。
その戦いぶりはまさにコピー忍者。

最愛の妹だからこそ!あの家から救い出すため…天司家を恨む姉の目的とは、非道なる家から最愛の妹を救い出す事であった。
妹を想うが故に敵となって立ちふさがる王道。

愛乃が天司流の苦しい修行に耐えてまで、果たしたかった真の望みとは…
戦いの最中で悟る自らの本質、愛乃の欲望とは?
ここから始まる愛乃の怒濤の反撃。
クレイジーサイコシス(シスコン)の本性を露わにした本気の妹に、姉の勝ち目はあるのか!?

…詩乃は、刻の涙を見る。

王道と王道が合わさる時、新たなる王道が拓かれる

百合神に王道を合せる天啓を授かるという、読み物調の後書きも面白すぎる。
市子のどうすれば王道の百合を描けるのかという悩みに対し
「男出さなきゃOK」という百合神からのシンプルイズベストな解答。
こうして市子の胸中にあった霧は晴れた。
そして完成したのが天使のパラフィリアというゴッドブックである。

百合厨は男が絡まなければ割と安心する生き物。
今年の夏も薄い本を結構注文しまくりましたけど
自分が買う8,9割方は一般向けの健全本という。
恐らくR18の比率が低いのは、許容範囲の狭さにある。

男が絡んでいる時点で、精神安定上手を出してはならないとし
男が絡んでいなくとも、生身でもプラスチックでも棒状のものを使い
異性間疑似セ的な展開は好まない百合厨。
あとは触手系も擬似的行為に相当すると判定してる範囲の狭さ。
何とも面倒臭い人間だと自覚している。
これが猫の額のような我が百合道…!

この辺の好みは、たぶん自己発散に百合を使える人間か
使えない人間かは少なからず影響しているのではと分析している。
個人的には百合をそういう目的で見られない脳構造しちゃってるので…
まぁ百合って言っても実際の花と同じく、この世に種類は数多くあるわけですから
好き嫌いも楽しみ方も人それぞれなんですけどね。
それぞれが持っているハズなんだ、自分の百合道を…

そんな百合厨ワイ、心の師匠は虎堂雪。
邪道を好まず、己の技で勝負すべしという彼女の言葉は
その身一つで戦う天司流にも通ずる所はあるのではないか…?
やはり指と舌!指と舌!!である。

本作でも雑魚に触手能力者がいますが、それがメインテーマという訳では無いので
ちょっと触手は苦手だなという方でも、一見の価値はあると思います。
規格外の化け物と呼ばれる愛乃はすごいぞ…

春待氷柱さんの過去作のレビューを見ていると、ダークな作風が持ち味らしく
男絡み、道具、触手といった要素も見受けられる。
普段なら自分と百合の歯車が合わないのではと、思わなくもなくもない。
でもこうしてマッチングする王道作品も飛び出すあたり
ポテンシャルの高さを感じずにはいられない作家さんです。
いつもの自分のフィルターを通しては映らない百合領域を持つ神って感じだ。
奥が深いぜ百合ってやつは。
また己の持つ百合の道と神の持つ百合の道が交わるとき、再会の約束を指切りしたい。

イシュタル女子学園の四天王

「雫がやられたようだな…」
「フフフ…奴は四天王の中でも最強…」
「無能力者如きにやられるとは学園一位のツラ汚しよ…」
※このような台詞はありません。

四天王と聞けばソードマスターヤマト。
愛乃は一番強いのから倒してしまったけれど
天司流からすれば1位でも4位でも、新必殺音速火炎斬のごとく
軽く捻れるので王道にさしたる影響はない(ぇ
でも好き好きぃルームメイトで親友ポジみたいなの結構好き。
転校してきて自分達の部屋に住み着いた詩乃に対して
雫はコミカルにおこな表情も出来るキャラである。
いがみ合う雫と詩乃…この組み合わせも王道で良いですね!

学園の四天王も多摩子は雫をお姉さまと呼んでたり
蒼梨は香々美に「私というものがありながら!」と言うような仲のよう。
そんな四天王も愛乃のテクに堕とされ仲良く愛乃の元へ…
最弱の魔導士は、最強の古武術で能力者達を次のステージへと導くのであった。

イェ~イ、ハーレム百合エンド!
そして実は理事長が…(王道ネタバレ

それにしても不思議な力を宿した子孫達も
力を失う事と引き替えなら、女同士でも子を成す事は可能なのだろうか?
それとも人ならざる膨大な魔力を持つ者でなければできないのかな。
どちらにしても、かがくのちからよりすげー!

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